銭飲みとは、銭湯に入り、一杯飲んで帰る。それだけ。
では近くの銭湯で汗を流して、一杯飲んで帰りますか。
■亀戸の銭湯は思い出の彼方
日曜日、休日の仕事を終え、亀戸駅で途中下車。
時計を見ると3時。「富山湯」さんの開店は3時。ちょうどいい。
亀戸駅 総武線と東武線の接続駅。東武亀戸線は曳舟までの3.4km。5つの駅だけの線。総武線の1日の乗車人数は約5万7千人。
北口を出て駅前ロータリー。この先には、亀戸天神があり、その近くには、くず餅で有名な「船橋屋」さんの本店。
今日の目的地の「富山湯」さんは反対側、国道14号を越え、南砂方面。
「五之橋通り」の信号を曲がり、あとはまっすぐ行くだけ。随分先のようです。
ここでもタワーマンション建築中。
住居934戸、ショッピングモールもあり、隣接の学校との一体開発のようです。まさにコミュニティーというか街。
銭湯に入りながらブラブラしていると、タワーマンションで街が創られていくのを感じます。この街に住みたいのか、それとも都心への近さか。
そんな事を考えていると「富山湯」さんに到着です。
「ゆ」の文字の圧がすごい。戦艦の大砲のようです。
入口から男女別れるパターンですね。この暖簾いいな。
扉を開け、番台で料金を払い、ロッカーキーをもらいます。
脱衣所から浴室を覗くと、ゲッ。混んでる。思わず時計を見ます。3時10分。
1番風呂狙いですか?繁盛している事は良い事です。
今日は久々の肉体労働。汗もかいたので、しっかり洗います。頂きます。
浴槽は2槽です。1つが薬湯。もう1つの主浴槽は、中に超音波のマッサージが付いています。
まずは「薬湯」緑の湯。玉露カテキンの湯です。少し熱め、温度計を見ると42度。
次は主浴槽で超音波のマッサージ。あー気持ちいいい。温度は38度。
温度より少し熱く感じます。
ペンキ絵もタイル絵も山々の絵です。天井も高くて、天窓から光が差し込み明るい。
亀戸で銭湯に浸かり、昔を思い出しました。
大学に通うために上京して住んだのが、亀戸駅から東武線で2つめの「東あずま駅」。
1階が大家さんで2階が3部屋。風呂無・トイレ(和風)共同・6帖1間。
私以外は引きこもりの男性。親御さんがしょっちゅう訪ねて来ては、どんどんと扉を叩いては、名前を呼んでいました。
もう一人は、一人暮らしの男性。老人と言っても良い年だったと思います。
挨拶してもこちらを見るだけで、声を発する事もなく、私の住んだ1年半で一回も声を聞いた事がありませんでした。
よく食事に行ったのが近くのカフェバー。マスター曰く、「カフェバーが流行ってんだよ。」との事でしたが、私以外の客は、せいぜい1組が2組。流行っているのは見た事がありません。
マスターの風貌は、パンチパーマで夜もサングラス。冬でも赤いアロハ。
都内で、何軒かカフェバーに行きましたが、そんな恰好の人はいませんでした。
何年か前に訪ねてみましたが、下宿もカフェバーも、当時通った銭湯も全てなし。
全て思い出の彼方。
※船橋駅 松の湯さんの回で書いた、入れ墨の名前を消した男性エピソードは、この下宿時代の近所の銭湯での話です。
帰りに番台で店名の所縁を尋ねると、やはり富山出身の方が開業との事。
東京の銭湯は、新潟・富山・石川出身者が、初代経営者の場合が多いそうです。こちらもそうですね。
いいお湯でした。さて一杯飲んで帰りますか。
※浴室内は、HPの写真を使用させて頂きました。
富山湯
営業時間 午後3時~10時 ※現在時短営業中(R2年9月)
定休日 土曜日
サウナ 無
備品 ボディソープ・シャンプー 有
続く