銭飲みとは、銭湯に入り、一杯飲んで帰る。それだけ。
では近くの銭湯で汗を流して、一杯飲んで帰りますか。
■メリーゴーランドと絶景
総武線平井駅。各駅停車のみが止まる駅。1日の平均乗車人数は約33,000人。マツダスタジアムの収容人数とほぼ同じ。
この駅に降りるのは何年振りだろう。多分20年以上。
駅前には見上げる高層マンション。今時の下町の風景。
南口の駅前通り。
今日の訪問先は、9月7日にリニューアルオープンした「吉野湯」さん。
南口から徒歩約5分。
小径を歩いていると派手な看板。「鶏のチョモランマ」さん。
チョモランマは中国語のエベレスト。
この周辺の激安焼き鳥屋さんのようですが、ネーミングが気になります。
駅前を抜け、住宅地に入ります。吉野湯さんはもうすぐ。
あー献血も何年もしていないな。今度しなくちゃ。
角を曲がると吉野湯さんです。
何か温泉旅館の風情も漂う外観です。
案内板もおしゃれです。
脱衣所も照明もこだわっていますし、ロッカーのサイズも色々、勝手が良いです。
浴場は、白いタイル張りで清潔感が溢れ、明るい浴場。
ペンキ絵は、中島盛夫さんの絵のようです。
まずは身体を洗い頂きます。
STOP!
どこから入る?吉野湯さんの浴槽は、高温・主浴槽(マッサージ・電気)に高濃度炭酸泉に水風呂の4つの浴槽があります。
まずは時計回りに、「高温浴槽」名前ほど熱くないです。温度計を見ると42℃。
下町の熱湯好きさんにはいいですね。
次は「主浴槽」マッサージ・座湯・電気の3つのコーナーがあります。熱湯の後なのでぬるく感じますが、39℃。
さて「高濃度炭酸泉」さらにぬるい。炭酸泉なのでぬるいのですが、36℃。
いつまでも入っていれる温度です。
最後は「水風呂」少し色がついているのは井戸水だからだそうです。
うーん。22℃。サウナでないのでこのくらいの温度が良いですね。
優しい感じがする水風呂です。温度?井戸水だから?
この湯温の違い、面白いです。ぐるぐる回りたくなる。
確かに他のお客さんを見ると各浴槽を回っています。
まるで「メリーゴーランド」
2週目の炭酸泉でじっくり浸かっていると、先ほどの掲示板の献血ポスターを思い出しました。
あれは、初めて献血をした16歳の夏。
街に出かけた時に、献血の車を見て記念に献血をする事にしました。
「最初に血液型を調べますね。」と看護婦さん。
「A型ですから」と応える私に、なんの躊躇もなく「はい。O型ですね。」
との検査結果。
多分、真っ青の私の顔色を気にする事もなく、血を抜いていきます。
両親ともA型で、子供の頃からA型と言われ、血液型占いもぴったりと言われていたのに「O型」
帰る道のりは、「父が違う?」「母が違う?」「もしかすると、いいとこの子供?」
TVドラマの影響もあり、どんどん自分に+の想像ばかり。
家に帰り母親に、「今日、献血したらO型だった。俺の親は誰なんだ!」と問いかけると、少し考えるそぶりの後「お父さんの子です。」と少し弱気な声での返事。
「何騒いでるの」と姉が顔を出したので説明すると、「お母さんも、お父さんもA型だから、二人ともAO型ならO型生まれるよ。」と言って去っていきます。
母親の顔を見ると、ほら!言ったでしょ。との表情。じゃあ、あの間はなんだったんだ。
いいお湯でした。上がりますか。
今日は、レモンサワー。代金を払うと。
「どうぞ、庭を見て下さいね。」と声をかけられます。
なんと素晴らしい庭でしょう。絶景。
サンダルを履いて、ベンチでレモンサワーを飲む事にします。
いいお湯に入り、庭を眺めながら酒を飲む。幸せのひとときです。
レトロポップをコンセプトに改装の吉野湯さん、いいですね。
近所にあれば通いたい銭湯です。
いいお湯でした。さて一杯飲んで帰りますか。
※待合場の撮影は許可頂きました。番台内はHPの写真を使用させて頂きました。
吉野湯
営業時間 午後3時~夜12現在短縮中
定休日 月曜
サウナ 無
続く