銭飲みとは、銭湯に入り、一杯飲んで帰る。それだけ。
では近くの銭湯で汗を流して、一杯飲んで帰りますか。
■掃除するお客さん。これが銭湯。
川口市は、昭和37年公開の吉永小百合さん主演の映画「キューポラのある街」の舞台で有名で、また、近くには、元SMAPの森君の所属のオートレース場もある。
駅を西口に出ると、もうチャイナタウン。
川口市は、日本で3番目に外国人が多く住んでいる町。
オーナーもお客さんも中国人。
昭和・平成・令和。これからの日本がどう外国人と共存していくか、この町は、その試金石となるのかも知れない。
今日の目的地は「喜楽湯」さん。西川口駅と川口駅の中間にある。
1950年創業の銭湯ですが、改装されてPOPな感じです。
入口の壁にはサインが一杯。
横に張ってあるスポーツ新聞の記事を読むと、この銭湯の今の経営者は、芸人さんとバンドマンの方との事です。納得。
フェイスタオルが無料貸し出しとの事。手ぶらで来れますね。
※待合の写真は許可頂きました。浴場内は喜楽湯さんのHPを使わせて頂きます。
脱衣所には、漫画本とColemanのリクライニングチェア。(HPの写真とは違います)
窓が開いていて、隣の家が見えます。男湯だからいいか。
ペンキ絵はなく、漫画?イラスト?(私の訪問時は写真と違います)
浴室で身体を洗おうとすると、眼の前の鏡の上に、ビールの北海道とジンギスカンの広告。
浴槽は2つ。一つは水風呂なので、実質1つ。温度は42度。少し熱め。
サウナは無料。6人は入れますが、今は3人使用。100度。
優しいお湯です。後でHPで知りましたが、井戸水でいまだに薪焚きだそうです。
外国人の多い川口の銭湯に浸かっていると、昔を思い出しました。
あれは横浜に住んでいた幼稚園の時。
明日、叔母さんがアメリカ人のボーイフレンドを家に連れてくるという事で、我が家は大混乱。問題は、昼食の料理を何にするかです。
※まだマクドナルドが日本上陸する何年も前の話です。
母と叔母さんの議論は深夜に及び、私は寝てしまいました。
朝起きると、家中がピリピリした雰囲気。そして昼前、叔母さんの声がして、玄関が開きます。叔母さんの後ろには、軍服を着た大きな黒人。笑顔で声をかけられましたが、私と姉は、ダッシュで家の奥に逃げていきました。しばらくして昼食が始まったようなので、忍び足で居間の襖を少し開けて除くと、テーブルの上には、「エビフライ」
その後、大人になり、何回がアメリカには行きましたが、東海岸、西海岸でもエビフライは、メニューにありませんでした。
心も体も温まったので上がりますか。
服を着替えながらも、頭はビールの事を考えています。
浴室には、サッポロビールの北海道の他にも、クラフトビールの広告も貼ってあり、風呂あがりのIPA。いいですね。
そんな思いでいると、おじさんがモップで私の隣の人がいた床を、拭き始めました。
浴室で身体を拭いていないので、床が濡れてお店の人が掃除しているんだな。と思っていたら、おじさん、モップをしまい服を脱ぎ始めます。えっ。お客さんなの?
まずは1本頂きます。これは、銭飲みの3杯にカウントかな?
本当は座って飲みたかったのですが、先客あり。
「今日はあんまり汚れてないね」声がしたので、振り返ると女湯からおばさんがモップを持って出てきます。湯道具を持っているので、またお客さんです。
芸人・バンドマン・井戸水・薪焚き・クラフトビールに、掃除するお客さん。
うーん。この外国人の多い街で、新しいジャパニーズスタイルの銭湯が生まれそうです。
何か嬉しかったので、喜楽湯さんのオリジナルTシャツ買いました。
いいお湯でした。さて一杯飲んで帰りますか。※1本もう飲みました。
喜楽湯さん
営業時間 午後3時~夜11時 土曜・日曜 朝湯8時~12時
定休日 第4月曜日※変動あり。
サウナ有(追加料金不要) ボディソープ・シャンプー 有り
※フェイスタオル無料・アメニティ充実しています。